収益改善セミナーを実施しました

先週の8月23日に「収益改善7つの切り口」というタイトルで、無料WEBセミナーを実施しました(8月26日は録画配信)。両日とも接続限界数ギリギリまでの参加をいただき誠にありがとうございました。WEB配信ですから、参加者一人一人の顔はみえませんでしたが、大変盛況なセミナーになったんじゃないかと思っています。

セミナー後のアンケートでも数多くの質問や感想をいただきましたが、それらに答える意味も含めてセミナー内容の解説をしていきたいと思います。ただ内容的には非常に膨大なものになりますから、今日は概要について説明し、具体的な「改善切り口」は次回以降で説明していきたいと思います。

まず今回のセミナーをやろうと思ったきっかけですが、その起点になったのは現在日本の多品種少量生産が限界に近いレベルまで来ている事です。

基本的に日本で作られている製品のおかれた環境は成熟市場であり、必然的に多品種少量化する運命にあります。簡単に言うと同業者が多くて競争が厳しい、また同業他社と品質面や技術面で大きな差はなく、コストと業界の内の地位(知名度)との関係で売れるかどうかが決まってくると言う事です。

言い換えればトップシェアのメーカーはある程度の売価は確保できますが、3番手や4番手以降のメーカーはコストで勝負しないと受注できないという環境になってしまっていると言う事です。

ただコストで勝負すれば当然ながら利益は減少しますから、「顧客の要望に合った製品」を作ることによって利益を確保しようという動きは当然ながら出てきます。つまり顧客の要求を細かく聞くと言う事がセールス上の重要ポイントになり、必然的に社内で製造する製品は多品種化していくことになるのです。

つまり多品種少量化は成熟市場における必然であり、企業自身が自ら多品種化に突き進んで行く形になるのです。

ただそれでも多品種少量生産化における合理的なコストダウン手法があれば改善することによって利益を確保することが出来るのですが、残念ながら現在多くの企業が使っている製造系の改善手法(IEやVE、作業改善、小集団活動など)では十分に対応できないのです。

基本的にこれらの手法が開発されたのは昭和の時代であって、量産を前提とした生産環境下においては非常に大きな成果が得られる反面、多品種少量生産では改善対象となる品種の生産量が少ないために、色々とエネルギーをかけて改善しても得られる成果は少ないのです。

同様に商品寿命が短くなった、製造部門以外に起因するトラブルの増加、頻繁な生産計画の変更による調達トラブルの増加、生産トラブルの増加など生産性を低下させる要因が積み重なるため、従来の方法では十分な成果にはつながらないのです。

今回のセミナーはこれらの問題に対応するための「新しい改善の切り口」を紹介しています。基本的にこれらはアステックコンサルティングが独自に開発した手法、改良した手法ですから、他ではたぶん使われていない、アステックだけのオリジナル商法です。

今後数回にわたって、この「7つの切り口」について説明していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。