経済成長のために行うべきことは②

前回のブログは日本や欧州の経済成長が鈍っている中で、アメリカが継続的に経済成長していることはスゴイ事であるという話をしました。そしてその主因が金融とIT及びIT関連市場の開拓力にあるという所まで話をしたので、続きを書いていきます。

 

現在のアメリカの成長を支えているのは金融とITであることは前回も話をしましたが、特筆すべきなのは、アメリカがIT及びIT技術を基盤とした巨大な市場をここ20年で完全に作り上げたという事ですね。

皆さんご存じのGAFAMと言われる巨大に成長した企業群が、新たな市場を作り出すとともに数多くの雇用を生みだすことによってアメリカの経済成長を後押しし、大きな発展を支えてきたことは間違いないわけです。

そして更にすごいのはその利益率ですね。従来の製造業であれな1万人くらいで生み出す利益を数百人、数十人レベルで生み出すわけです(金融も基本的に同じ)。つまりマクロでみるとアメリカの経済成長を支えるという事になりますが、ミクロ視点で見るとITや金融に従事している人は非常に高い賃金を享受することが出来る反面、従来の産業(米国内の製造業など)は低関税で入って来る中国産品と競争するわけですから値段が上げられない、必然的に安い給与で我慢するしかないわけです。そして更にグローバル主義(要は無関税の自由貿易を目指す)によってその動きは加速されるわけです。

アメリカでトランプ大統領が強烈なバッシングを受けたのは、この新たな産業構造を変えようとしたからなんですね。自由貿易を止めて各相手国別に関税で対応する(単純な中国たたきでやったのではない)、労務コストを引き下げる違法な移民を制限する、膨大な数の規制緩和TVIT産業は結構規制で守られている)などなどグローバル主義を標榜する人たちの行動を制限するような政策を次々打って行ったわけです。

当然それらの産業にいる人は怒ったわけで、対抗する民主党に巨額の献金をして対抗しようとしたわけです(これらの企業は金はたくさん持っている)。そしてGAFAMもそれに追随し、大統領のSNSアカウントを停止するなど信じられない行動を取るわけです。

ただ製造業を始めとした過去からある産業から見れば、トランプ大統領の政策は非常に正しいわけで、自分たちの窮状を理解して対策を打ってくれる最高の大統領のわけです。ここに今のアメリカが持っている分断現象の原因を見ることが出来ると思います。まあ言い換えると、新たな産業に従事する少数の富裕層と従来の産業に従事する多数の低所得層との戦いなわけです。ですから私はトランプ大統領が再選されると思ったんですけどね(不思議な現象が起こって認知症っぽいバイデン氏が勝ってしまった!)。

ちょっと話がズレてしまいましたが、やはり参考にすべきなのはアメリカの経済成長とトランプ大統領が実施していた政策ですね。この両方に経済成長のネタが隠れていると思います。

まずアメリカの経済成長という所で見習うべき所は、新興国などと競争が発生しない新たな産業を作り出していったという所です。いわゆる先ほど話をしたGAFAMと呼ばれる企業がIT技術を使った新たな産業をつくり、今やそれが無いと生活できないほど深く浸透させたという事でしょう。

実際の所このブログ自体がその恩恵を受けているわけですし、アマゾンやSNSサービス、Wifiスマホクラウドなどインターネットが無い世界にはもう戻れない所まで来ています。この以前とは比べるまでもない利便性を作り出したことで巨額の利益を生み出すことが出来るようになったという事です。

ちなみに欧州との違いはここにあり、欧州はCO2削減やプラスチックの制限など価値観外交で利益を得ようとしていますね(日本はその作戦に乗せられていますが・・)。ただ欧州の動きを見ていてちょっと気になるのは、かつての植民地主義的考え方や中世ヨーロッパのような権威主義の動きがみられることですね。まあこれ以上書くと陰謀論と言われそうなので、やめときます。

このように新たな産業(情報通信の多様性と通信速度アップ、ITICTの技術発展)を作り出すことが国としての経済発展には最も望ましい事なのですが、残念ながらそう簡単にできることではありません。それではどうするかと言うと、この新しい産業の全力で乗っかる事であろうと思います。

 

だいぶ長くなったので、残りは次回という事にします。具体的に日本がどういう事を行って行ったら経済成長路線に戻れるのか、次回はその辺を書いていきたいので期待しておいてください(月曜の朝かな)。

 

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